ソユーズ系宇宙船の機体色は、ピカピカのシルバーではありません。宇宙空間での熱サイクルと微小隕石の衝突で、独特のくすみと方向性のある傷が入った金属感があります。この「使われた金属」の質感を再現するのが、ソユーズ塗装の核心です。田中 誠一装ガイドブックVol.3の執筆過程で試した配合をここで公開します。

ソユーズ宇宙船の銀色塗装レシピ、完全版

基本の銀色:2種類の塗料を混ぜる

Mr.カラーのスーパーシルバー(SM07)とガイアカラーのスターブライトシルバーを7:3で混合します。スーパーシルバー単体だと光りすぎ、スターブライトシルバー単体だと粒子が粗すぎます。この比率が、ソユーズの「使われた金属」感に一番近いと感じています。希釈はMr.レベリングうすめ液で1:1.2。

下地の色が仕上がりを変える

銀色は下地の色が透けて見えます。明るい銀にしたい場合は白サーフェイサー、落ち着いたくすみ感を出したい場合はグレーサーフェイサーを使います。ソユーズの場合はグレーサーフェイサー(Mr.サーフェイサー1000番のグレー)を推奨します。下地の段階で仕上がりの7割が決まります。

吹き方:距離と圧力

エアブラシはノズル径0.3mm、圧力0.1〜0.12MPaで吹きます。距離は15〜20cm。近すぎると銀粒子が寝てしまい、光りすぎる仕上がりになります。遠すぎるとザラザラになります。1回目は薄く全体に乗せ、乾燥後(30分以上)に2回目を吹いて均一にします。

ウェザリングで使用感を出す

乾燥後、タミヤのウェザリングマスターBセット(シルバー)を綿棒でこすりつけます。エッジ部分に集中して入れると、使用感が出ます。さらに、エナメル塗料のフラットブラックを薄く溶いてパネルラインに流し込み(スミ入れ)、はみ出た部分をエナメルシンナーで拭き取ります。

最終仕上げ:クリアーは吹くか

銀色の上にクリアーを吹くと、せっかくの金属感が失われます。ソユーズの場合はクリアーなしで仕上げるのが基本です。ただし、デカールを貼る部分だけ局所的にクリアーを吹いてデカールを保護し、乾燥後にデカール周辺をウェザリングで馴染ませる方法が現実的です。

この配合は塗装ガイドブックVol.3にも詳しく掲載しています。本と合わせて読むと、写真と数値の両方で確認できます。塗装で詰まったらお気軽にご相談ください。