サターンVは白と黒の大きな塗り分けが特徴的なロケットです。一見シンプルに見えますが、境界線をきれいに出すためのマスキングと、白の重ね塗りの順序を間違えると、完成品がのっぺりした印象になります。この記事では、田中 誠一1/96スケールのレベル版を実際に塗装した手順をもとに解説します。

サターンVロケット模型の塗装、どこから手をつけるか

下地処理から始める理由

プラスチックの表面は塗料をはじきやすいため、まずサーフェイサーを吹きます。Mr.サーフェイサー1000番をエアブラシで薄く2回。乾燥後に800番のやすりで軽く撫でると、塗料の食いつきが格段に良くなります。この工程を省くと、完成後に塗膜が剥がれやすくなります。

白の塗り方:3回重ねる理由

サターンVの白は、1回塗りでは透けて見えます。Mr.カラーのホワイト(GX1)を、シンナーで1:1.5に希釈し、薄く3回重ねます。1回目は「色が乗ったかな」程度、2回目で均一に、3回目で仕上げ。各回の乾燥時間は最低30分。急ぐと塗膜が縮みます。

黒帯のマスキング

サターンVの第1ステージにある黒い帯は、幅と位置がキットの指示書に記載されています。マスキングテープは3M製の「スコッチ 塗装用マスキングテープ」が剥がしやすくておすすめです。曲面に貼る場合は、テープを細く切って少しずつ重ねながら貼ると境界線がきれいに出ます。

エンジン部の金属感を出す

F-1エンジンのノズルは、Mr.カラーのスーパーアイアン(SM201)を筆塗りします。塗った後、乾燥前に綿棒で軽く拭き取ると、金属の使用感が出ます。エンジン内部の燃焼室はフラットブラックで塗り、ノズルとのコントラストをつけると立体感が増します。

デカールを貼る前にやること

デカールを貼る前に、塗装面にクリアーを吹いて光沢を出します。光沢面のほうがデカールが密着しやすく、シルバリング(デカールと塗装面の間に空気が入って白く見える現象)が起きにくいです。Mr.カラーのスーパークリアーIIIを使い、乾燥後にデカールを貼ります。

サターンVの塗装は工程が多いですが、順序を守れば必ず本物らしく仕上がります。塗装で詰まったら、オンライン相談(30分3,000円)を使ってみてください。具体的な写真を見ながら一緒に考えます。